同伴犬訓練試験(BH)について
社団法人ジャパンケネルクラブ・(BH)参照
共同住宅での愛犬の飼育や、公園への愛犬の立ち入りに関する問題が、しばしば新聞雑誌等に取り上げられております。社団法人ジャパンケネルクラブとしましては、一般社会における犬の権利(ホテル、レストラン、公園への立ち入り等)という問題についていかに取り組むか検討を重ねて参りましたが、その権利を受けるための義務として、同伴犬訓練試験(BH)を実施することと致しました。
同伴犬訓練試験(BH)は、ヨーロッパで普及している訓練試験です。人が犬を伴って市街地や公園を通過する際に、安全かつ他人に迷惑をかけることなく行動できるように訓練されているかどうかの試験です。本会としましては、ヨーロッパ方式を基に、日本に於ける同伴犬訓練試験(BH)が、いかなるものとなるべきか検討を進めて来ました。
ヨーロッパ方式の同伴犬訓練試験(BH)は、全犬種を対象とし、その場で講評と結果が発表されます。もし、不合格となっても何度でも挑戦することができます。
試験は、服従審査と、往来における審査から成り立ちます。特に、往来における審査では、街中で指導手と愛犬の間に起こりうる状態を作りだし、その状況下での服従が試されます。
服従審査は、「紐付脚側行進」「紐無脚側行進」「常歩行進中の停座」「常歩行進中の停座及び招呼」及び「状況下の伏せ」の課目により構成されます。
往来における審査は、「道路での服従中における態度」「人通りが多い場所での態度」及ぴ「往来で待たされた場合の態度/他の犬に対する態度」の課目により構成されます。
ヨーロッパにおいてのBH試験は一生に一度しか受けるチャンスがないらしい。BHを持っていないと競技会にでることも出来ないときいた。
実施規定 2001年1月1日以降実施
訓練試験
(1)BH(同伴犬訓練試験)を受験できるのは、生後9カ月1日以上の本会登録犬です。
ただし、本会の非公認犬種・本会非公認団体登録犬・交雑犬であっても、マイクロチップ又はタトゥーを条件に 受験で きることとします。
(2)BH試験委員資格者は、訓練試験委員A級資格者、及びIPO審査員資格者のうちから選考されます。
(3)公開訓練試験とし、訓練競技会において実施します。
ア.ブロック訓練競技会以上では必ず実施され、クラブ訓練競技会では任意となります。
イ.公開訓練試験として取り扱われますので、他の試験と併せて5頭以上の申込みがあれば実施されます。
ウ.受験料は5,000円です。
他の訓練試験と同様に、出陳申込締切日までに主催者に申し込んでください。
エ.競技会のなかで時間を設けて実施されるため、1時間10頭の枠内で行うこととします。
従って、受験受付に際して、10頭までで締切りと致します。
オ.審査員長、または当日の審査員のうちの前項の資格者が、試験委員を担当します。
(4)試験の結果不合格の場合、当該受験日から3カ月以上経過しなければ、再受験できません。
(5)登録料についても、他の訓練試験と同様に3,200円となります。また、登録は1度限りとし、有効期限等は設けません。
(6)登録証明書は、カード形式のものを発行します。また、携帯可能なように、バッジ形式のケースを添付します。
同伴犬訓練試験(BH)の規程を以下に掲載します。
ベーハー
同伴犬訓練試験(BH)
ベグライトフントプリューフング
1.全般的な規約
この試験には全ての犬種および大きさの犬が参加できる。犬の年齢は生後9ケ月1日以上でなければならない。審査終了後ただちに審査員から審査の講評と得点が発表される。セクションBに関しは、「可」または「不可」という評価のみが発表される。
合格となるには、セクションAにおいて満点の70%以上(42.0点以上)を得点し、かつセクションBにおいて審査員が3課目全て「可」と認めなければならない。試験の結果不合格の場合、当該受験日から3ヶ月以上経過しなければ再受験できない。
セクションAにおける審査基準は、IP0(国際訓練試験規定)に準じて行われるが、同伴犬としての行動と態度を加味した審査が行われる。最小減点数は0.5点とする。
セクションBにおいて、主催者と担当審査員は、できるだけ一般の道路や広場などを想定した雰囲気や、場面が演出されるようにしなければならない。
セクションA:服従審査 満点:60点
IPO1の物品持来、障害往復飛越持来、前進及び伏せ、を除いた課目(ただし配点と、数カ所の規定は異なる。銃声確固性テストは行われない)とする。それぞれの課目は、基本姿勢(指示なし脚側停座)に始まり、基本姿勢で終わるものとする。
課目は審査員の指示で始められるが、脚側行進中の左反転ターン(犬は右回りでも左回りでもよい)、方向変換、停止、歩度の変更などは全て、審査員の指示なしに行われる。しかし、指導手は審査員に課目順を確認することや、合図を出してくれるよう依頼することが許されている。
速歩から緩歩への歩度の移行は常歩を間に挟まずに実行しなければならない。左反転ターンは2通りの方法が許されている。
一つの課目の終わりに基本姿勢をとることが、同時に次の課目の開始の基本姿勢となっても構わない。一つの課目が終了した時に犬を誉めることは許されている。ただしその場合、次の課目を開始ずる前に明確な基本姿勢(約3秒)を行わなければならない。
課目と課目の間も犬は脚側行進を行わなければならない。正面停座の犬を脚側停座させる場合、直接左から脚側停座させてもよいし、指導手の周囲をまわして脚側停座させてもよい。
1.紐付脚側行進(15点)声符「アトエ」
審査員の指示に従い指導手は紐付きの犬と出発点で基本姿勢をとる。指導手の「アトエ」の声符で喜々として指導手に従い最低40歩(最高50歩)、止まることなく常歩で行進し、左反転ターンして引き返す。帰路は常歩で最低10歩(最高15歩)進んだ後、速歩、緩歩を行い(速歩、緩歩ともに最低10歩〜最高15歩)再び常歩に移る。そして「右折」「左折」を最低1回行う。
2回目の左反転夕一ンを行った後、若干進んで指導手は停止する。犬は指示なく速やかに脚側停座する。この際、指導手は位置を変えて犬に近寄ることは認められない。課目中、紐は左手に持ち決してピンと張らず、犬は常に指導手の左膝に肩甲骨を揃える位置にいることが望ましい。それより前後したり左右に大きく離れてはならない。声符「アトエ」は、出発と歩度を変えるときにのみ許されている。
行進中の指示なし停座から続いて、最低4人の群衆内を8の字を描くように行進し、群衆の中央で指導手は停止する。犬は指示なく速やかに脚側停座する。群衆は互いに入れ替わるように静かに動いている。脚側行進中に犬が遅れたり、前に出過ぎたり、横にそれたりすること、及び指導手の左反転ターンに際し、躊躇したり、遅れたりしたら減点である。
2.紐無し脚側行進(15点)声符「アトエ」
紐付脚側行進での群衆内指示なし停座を行った後、審査員の指示で紐を取り、肩から掛けるかポケットに入れる。紐無し脚側行進は群衆内行進から始まる。紐無し脚側行進で群衆内を8の字を描くように行進し、紐付脚側行進の時と同様に群衆内の中央で指示なし停座を一回行った後、出発点に戻り、紐付脚側行進と同じ要領で紐無し脚側行進を行う。
脚側行進中に犬が遅れたり、前に出過ぎたり、横にそれたりすること、及び指導手の左反転ターンに際し、躊躇したり、遅れたりしたら減点である。
3.常歩行進中の停座(10点)声符「アトエ」「スワレ」
基本姿勢から常歩紐無し脚側行進で最低10歩(最高15歩)進んだところで、歩度を変えたり、振り返ることなく、声符「スワレ」で犬を停座させ、指導手はそのまま30歩前進して立ち止まり、すぐに犬の方に向き直る。審査員の指示で犬のところに戻り犬の右側に立って基本姿勢をとる。犬が停座せず、伏せたり、立ったままでいた場合は5点の減点。
4.常歩行進中の伏せ及び招呼(10点)声符「アトエ」「フセ」「コイ」「アトエ」
基本姿勢から常歩紐無し脚側行進で最低10歩(最高15歩)進んだところで、歩度を変えたり、振り返ることなく、声符「フセ」で犬を伏せさせ、指導手はそのまま30歩前進して立ち止まり、ずくに犬の方に向き直る。審査員の指示で犬を招呼する。犬は喜々として駆け足でやって来て、指導手の直前で正面停座する。一呼吸おいて審査員の指示なく、声符「アトエ」で犬は素早く脚側停座しなくてはならない。犬が声符「フセ」で停座したり、立ったままでいた場合は、5点の減点。
5.状況下の伏せ(10点)声符「フセ」「スフレ」
ペアの犬の紐付脚側行進開始前に、指導手は引き紐を付けた犬とともに休止地点で基本姿勢を行う。審査員の指示で引き紐を外してから、声符「フセ」で犬を伏せさせる。指導手は振り返って犬を見ることなく最低40歩離れて、犬に背を向けて静かに立っている。ペアの犬の課目4(常歩行進中の伏せ及び招呼)の終了後、審査員の指示で指導手は犬のもとに行き、犬の右側に立ち審査員の指示で声符「スワレ」を与えて脚側停座させる。
〈実施規定〉
指導手は審査員の指示があるまで、静かに立っていなければならない。こっそりジェスチャーを送ったりすることは減点となる。また、審査員の指示で犬のもとに戻るとき、指導手の指示前に立ったり座った場合も減点である。犬が立ったり座ったりしても場所を移動しなければ、部分的に評価される。服従を行っているペア犬が、課目3(常歩行進中の停座)を終わる前に、3m以上動くとこの課目は0点となる。ペア犬が課目3を終えた後でも動いた場合は減点の対象となる。審査員の指示で犬のもとに戻るとき、犬が起きあがり指導手の方に向かって来たら3点の減点となる。
セクションB:往来における審査
概 要
審査を受ける犬と指導手、審査員または審査委員長のみが行動し、その他の指導手と犬は決められた場所で呼ばれるまで待機する。この課目はその特殊な性格から、他の課目に比べ非常に多くの時間を要する。多くの犬がこの試験に参加するからといって、審査内容を削減したりすることは許されない。B部門においては「可」か「不可」という評価のみがなされる。この審査で「可」の評価を得るには、犬が往来でどのような態度を示すかという全体的な印象が決定的な要因となる。
☆BHの4大要点☆
飛びかからない・・フレンドリィな犬に多い
咬まない・・・・・・・・吠えたり、うなったり、咬まない他人に恐怖や危害を及ぼさない
おびえない・・・・・・どんな状況でも平常心を失わない
リーダーに従う・・・絶対なる服従心
1.道路での服従中における態度
審査員の指示に従って、指導手と犬は指示された歩道の一部を歩く。審査員は適度な距離を取って指導手の後に続く。犬は指導手の左側を、ゆるく垂らした紐につながれて、肩を指導手の膝の位置に揃えるように保って従順に歩かなければならない。犬は歩行者や乗り物に対して、興味を示してはいけない。通りすがりのジョギング役(へルパ一)が、指導手の前を横切るか、前からすれ違うか、あるいは追い越す。すれ違うか、追い越すときはヘルパーと指導手の間に犬がいなければならない。続いて、すぐ後ろまで迫っていた自転車に乗った人(ヘルパー)が、指導手と犬を、ベルを鳴らしながら追い越して行く。追い越すときは自転車と指導手の間に犬がいなければならない。その後、審査員の指示で指導手と犬は方向変換して、審査員のもとに行き、審査員と握手をしながら挨拶をする。犬はその際に立ったままでいても、伏せていても、座っていてもよいが、静かにしていなければならない。
2.人通りが多い場所での態度
審査員の指示に従って、指導手は犬とともに人通りの多い所へ進む。審査員の指示で2回立ち止まらなければならない。1回目は、立ち止まると同時に声符「スワレ」で犬は停座しなければならない。2回は、立ち止まると同時に声符「フセ」で犬は素早く伏せて、そのままでいなければならない。その後、審査員の指示で指導手と犬は、審査員のもとに行き、審査員と握手をしながら挨拶をする。犬はその際に立ったままでいても、伏せていても、座っていてもよいが、静かにしていなければならない。この課目中に、非常に大きな音が間こえる所(バイク、あるいは自動車を使う)にとどまるという場面を設けなければならない。犬は人通りの多いところや非常に大きな音が聞こえる場所でも指導手に注意を向け、影響されないで従順について行かなければならない。
3.往来で待たされた場合の態度/他の犬に対する態度
審査員の指示に従って、人通りの多い指示された場所に行き、指導手は引き紐をフェンスなどに繋ぐ。指導手は犬から見えないように店や建物の入り口などに入り、2分間そのままでいる。犬は立ったままでいても、伏せていても、座っていてもよい。指導手がいない間に、1人の歩行者(ヘルパー)が犬を連れて、待たされている犬から約5歩離れたところを通り過ぎる。待たされている犬は静かにしていなければならない。その後、審査員の指示で、待たされていた犬は指導手とともに、審査員のもとに行き、審査員と握手をしながら挨拶をする。通り過ぎていく犬は喧嘩癖があったり、審査犬を挑発するような犬を使ってはならない。
注:1頭の犬が3課目全てを行ってから次の犬の審査を行うか、1つの課目を全犬が行ってから次の場所で全犬が次の課目を行うかどうかは、担当の審査員が決める。